メイガスの所内研究論文とは?
- 広報担当
- 8月16日
- 読了時間: 5分
更新日:8月17日
弊所の教育制度では、すべての常勤職員が入職1年目に「所内研究論文」を執筆することになっています。
行政書士法人で「研究論文」と聞くと、少し不思議に思われるかもしれません。しかし、弊所の業務をこなすには、許認可手続きを知っているだけでは足りません。
弊所が扱う許認可はニッチなものも多く、3年間で日本全国の許可実績が1件しかないものすらあります。そのため、全国で毎年30件程度の申請がある許認可のご相談を頂くと、「だいぶメジャーな許認可だな」と思ってしまいます。実際は年30件でも相当レアなのですが…。例えば自動車の名義変更申請(移転・変更登録)が年間約750万件、在留許可の更新申請が約30万件であることを考えると、桁違いです。
そして、このようなニッチな許認可を取り扱うときは、行政書士会による研修はもちろん、市販本もなく、誰も仕事のやり方を教えてくれませんので、自分で問題点を見つけ、必要な情報を調べ、体系的に理解し、各所へ論理的に説明する力が不可欠です。そのため、新入職員に対しては所内研究論文の執筆を必須としています。
メイガスの所内研究論文の特徴
メイガスの所内研究論文は、職員が自らテーマを設定し、企画・調査・分析・執筆を行い、講評を受ける教育プログラムです。単なる感想文やレポートではなく、目次、エグゼクティブ・サマリー、本文、参考文献を備えた、一定の形式に従った1万語程度の単著が要求されます。また、Word等の文書作成ソフトを自由に使うスキルや、適切に参考文献を引用するために、書式や体裁も細かく指定されています。段組み、章立て、文献表記、注、英文要約、キーワード、図表の付け方など、事前に示された要項に従って作成します。
テーマは外為法に関するものであれば何でもよく(紹介論文は不可)、例えば今年の所内研究論文テーマは以下のとおりでした。
外為法におけるゴールドプレーティングとレギュラトリークリープ
リスト規制非該当品を用いた生物兵器の産生リスクの分析
輸出管理における耐温度環境規制値の技術的背景
メイガスの論文指導
文系と理系では論文の書き方が全く異なります。また、法学部や医療系学部など、卒論がない学部から入職してくる職員も多くいます。そのため、弊所では放任せず、初めて論文を書く人のために、丁寧に論文指導をしています。
弊所の論文指導は、書き上がったものを添削するだけではなく、そもそもどのような研究テーマが相応しいか、リサーチクエスチョンの立て方から個別に相談できます。もちろん、テーマの良し悪しを考えると一言でいっても簡単ではありません。「どのようなトピックに着目する?」「調査や仮説検証の方法論は適切で実現可能か?」「価値判断の基準は?」「弊所の所内論文として執筆するに相応しい、弊所実務にとって価値のあるアーギュメントの設計ができているか?」等を総合的に検討する必要があります。
また、進捗発表会も適宜行われ、途中経過を講評・指導されます。
なお、初めて論文を書く職員も多いことから、まずは代表(兼・教育担当者)の大沢がお手本として、自ら調査研究を行い、論文を執筆し、進捗報告まで行います。完成した論文だけを見せるのではなく、研究テーマがどう変化し、調査によって仮説がどう修正され、論文がどのように形になっていくのか、その過程から勉強できます。

進捗報告会で指導を受け、論文が書き直しになってしまうこともありますが、できるだけ自分が書いた論文が無駄にならないように指導してくれます。
実際、今年の所内論文でも、当初は「日本の外為法で規制される『受信機能を有するもの』はある理由により、WAより規制範囲が広くなっているのではないか」という仮説から出発していましたが、教育担当者が調査した結果、その仮説は否定されました。
しかし、そこで「全部書き直し」とは言われず、「では最初にそのような誤解を生んだ理由は何なのか」と掘り下げ「条文構造の再構成によって国際合意との対応関係が見えにくくなっていないか」等の新しい論点を検討するよう指導がありました。
大学の卒論との違いについて、職員に感想を聞きました
「私の大学の卒論は、先行研究をもとに担当教授が出した複数のテーマの中からやりたいものを選ぶ形で、先行研究の無いものはできませんでした。基本的には昨年度の先輩の研究を引き継ぐ形です。一方メイガスの所内論文は、外為法という大きなテーマはあるものの、その中からどんなテーマを題材にするかについてゼロから考えることができたため、独自性が生まれやすいですし、自分が研究したい内容を書けるのがよかったです。テーマ決めの相談にも先生が親身に乗ってくださるところも大学と全然違うと感じました。」
「大学の卒論では、消される部分と書き直す内容が担当教授の言葉で書いてあり、そのまま張り付けるだけで担当教授が書いた部分を修正することはあまりなかった(記載内容をこちらで勝手に変更した場合、なんか言われそうで嫌だったのでもうそのまま張り付けてました)。でもメイガスの論文は、修正点の指摘や方向性の指示に留まり、記載内容の文章自体はコピペを非推奨としているため、独自性という部分が保たれるのがよいと思った。また、大学では文の内容だけを修正されていたが、メイガスでは章の構成や研究の展開という根本的な部分から指導をいただけるので、初稿がよりブラッシュアップされるような感じでうれしかった。」
「私は理系なので、大学の卒論は実験で行ったことと実験結果の考察を書くだけで、頭をこねくり回すようなことはほとんどありませんでした。文系の論文(メイガスの所内研究論文)は、自身が理論的研究を題材にしたこともあり、頭をこねくり回しながら書き進めている感覚で、大学の卒論よりもヘビーに感じています。」
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