所内教育紹介(暗号)
- 広報担当
- 5 日前
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「行政書士法人で暗号の所内教育?」と驚かれるかも知れません。
弊所のクライアント・顧問先企業様の中には、IT関係の企業・団体の方も多くいらっしゃいます。特に通信衛星事業者、通信キャリア、携帯電話回線事業者、ネットワーク機器ベンダー、無線機メーカー、通信機器専門商社等の方は、暗号機能が搭載された通信機を取り扱われています。
ですが、暗号とは輸出規制がうるさくて有名な分野で、日本では外為法、米国ではEARなどの対応が必要となります。
しかし、暗号機能に関する外為法の許認可申請を行うには、一般的な法令の知識だけでなく、暗号関係の知識が必要です。
例えば、ソフトウェアで暗号ライブラリを呼び出したり、基板に暗号ICをのせる場合に、暗号関係の許認可申請の要否をまず判断するところからはじまりますが、暗号関係の知識がないと対応が難しくなります。また、AESなどの商業用暗号標準なのか?鍵長は?暗号化方式はRSA?それとも離散対数?など、暗号の基礎知識がないと詳細のヒヤリングもままなりません。
特に、典型的な標準暗号ならまだしも、弊所の関与先には量子暗号や格子暗号といった、特殊な暗号の研究開発をしている企業・団体がいらっしゃるため、暗号の勉強は弊所職員にとっては必須となっています。
本記事では、暗号に関する弊所の所内教育をご紹介致します。
①所内での座学
弊所では、暗号関係の技術系教育と法律系教育を職員向けに実施しています。
技術系教育科目の一例:『暗号理論』『無線工学』等
法律系教育科目の一例:『外為法(暗号関係)』『電波法』『電気通信事業法』等
座学では、理工系やIT系の大学・大学院で使用される暗号理論、情報セキュリティ系の教材など、様々なものを使います。
外為法及び輸出令・外為令・貨物等省令では、ElGamal暗号や楕円曲線暗号など、様々な暗号について輸出規制の対象であるか検討する必要があります。これらを体系的に理解するために、座学教育が必要となっています。

② 見学・実習
座学で暗号の基礎的な知識を得たら、次は見学・実習を通して、実際のところを学んでいきます。
弊所ではNICT(国立研究開発法人 情報通信研究機構)や一般社団法人量子フォーラム 量子鍵配送技術推進委員会(量子暗号に関する産学官連携団体)、陸上自衛隊 システム通信・サイバー学校等を外部研修として訪問し、研究者・実務者の方から直接お話をお伺いしています。
例えばNICTでは、サイバーセキュリティ研究所の先生から、CRYPTREC電子政府推奨暗号リストにはじめて耐量子計算機暗号(PQC)として公開鍵暗号方式のML-KEMが2026年に追加された話など、最先端の暗号事情をお伺いすることができました。

所内教育受講者の感想
職員A:小学生のときに勉強して以来の素因数分解にこんなところで出くわすとは思いませんでした。「493は何かける何?」と聞かれても29✕17と即答できないように、人間なら493という3桁でも素因数分解は難しいところ、100桁を超えるような数字を素因数分解するというのはそれは確かに、コンピュータでも難しいのだろうなと実感できました。
職員B:RSAにしても離散対数にしても、数学的な原理がよくわかったので暗号品目の該非判定などの仕事に役立つと思いました。例えば2の12乗が4096だというのは電卓を地道に叩けば計算できますが、逆に4096は何の何乗?と聞かれるとすぐ答えられない、こういう計算の難しさの非対称性を利用しているところに暗号理論の面白さを感じました。
職員C:アリスとボブという名前が可愛くて好きです。
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