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水澤

行政書士っていったいなに?

弁護士なら裁判関係、税理士なら税金関係かな?と、業界外の方でもなんとなく想像がつきますが、行政書士とはどういう仕事で、何ができるのかよくわからない方も多いと思います。今回は水澤が、弊所代表にインタビュー形式で、行政書士について色々と質問してみました。


 

・そもそも行政書士ってどんな仕事?


一言で言うと行政に出す書類を作る人です。

例えばお弁当屋さんをやりたいなら、保健所に申請して営業許可をもらわないといけません。行政書士はその申請書類を代わりに作って、行政とそのお弁当屋さんの間に立ってスムーズに営業できるようにするのが仕事です。


左:行政書士徽章 中央:特定行政書士徽章 右:コインチョコ


・行政書士に頼らなくても自己解決できますか?


もちろん自分で申請書類等を作って自分で出す人もたくさんいます。ただ、飲食店の開業許可とか車庫証明の申請くらいなら自分でできても、戦略物資の輸出許可や医療機器の製造販売承認の申請は難しくてなかなか初めての人には難しいです。

なので、そういう仕事は行政書士に任せることもできます。



・書類作成や申請はどんなものでも可能なんですか?


基本的には“行政”書士なので行政機関に出す書類が対象になります。

行政というのは中学校の公民の授業を思い出してほしいのですが、三権分立で司法・立法・行政に分かれているということを習いましたよね。ここでいう司法とは裁判所、立法とは国会、行政とは内閣です。つまり行政書士は国会や裁判所に対しての書類を作る仕事ではなく、内閣の下にある中央省庁や、地方行政(自治体)に対しての書類を作る仕事ということです。

裁判所(司法)に提出する書類は司法書士や弁護士が作成します。ちなみに立法書士という資格はありません。


さらに、行政書士であればどの行政機関でも書類を提出できるというわけではありません。

例えば、一般的に特許庁は弁理士ですし、国税庁は税理士、厚生労働省は社労士と省庁によって行政書士が手続きできないところもあります。

行政書士は他の士業ができないとされていること以外の全部が仕事の範囲ともいえるので、他の士業に比べて仕事の範囲が分かりづらいところもあるかと思います。

例えばほかの行政書士の先生だったら、出入国在留管理庁や市役所、都道府県庁、陸運局への手続きが多いのではないでしょうか。

まあ正確には行政書士法とか判例を見てください。



・メイガスはどういう行政機関のお仕事をやるのですか?


弊所だと特に多いのが経済産業省と税関ですね。貿易法務が専門ですが、輸出入をやるとなると経済産業省と税関はまず関わってくるのです。

珍しいところでは原子力規制庁、防衛装備庁、財務省、日本銀行などもあります。


 水澤「なんか物々しいですねえ」


安全保障が柱ですからねえ。ちなみに弊所では市役所や入管などの手続きはやっていません。



・行政書士に依頼する費用はどれくらいかかるのですか?


弊所の場合は案件によりケースバイケースなので、弊所ではやっていない飲食店開業許可をテーマに話しますね。

日本行政書士会連合会が5年に一度、報酬額統計調査の結果を発表しています。それによると、先ほどの飲食店営業許可の場合は1件5万円が一番多いようですね。

一番安い事務所は1万、一番高い事務所は20万だそうです。

基準が定められているわけでもないしサービスも事務所によって異なるので実際値段が高いのか安いのかは判断しにくいですよね・・・


水澤「入所前は、法律業なので訴訟とかするのかと思っていたのですが、全然違うんですよね」


そうなんです。行政書士の仕事は行政との間に立つことなので裁判所に仕事で行くことはまずないんですよね。



 

・行政書士資格はどういう人におすすめですか?


今まで法律業界の経験や法律に関する勉強をしたことがない人が法律業界に挑戦したいと思ったときのパスポートと言えるような資格です。



・行政書士だからこそできる経験ってありますか?


雑に言うと行政書士は許可を取ってくる仕事とも言えますが、許可というのは例えば販売許可や営業許可、弊所で言うと輸出許可とか、お客さんが何か新しいことを始めるときに関われる仕事なので、色々なクライアント様の新しいスタートを応援できるというのは楽しいですね。



・ちなみに所長は仕事楽しいですか?


ここで僕が楽しくないとか言えないからねえ(笑)


水澤「さすがになんかいいエピソードないですか?!」


そうだねえ・・・

クライアント様がある新しい製品を開発して販売するまでに、色々な許認可を取って色々な法律に対応する必要がありました。

例えば、電気用品安全法、電波法、食品衛生法、消費生活用製品安全法、などほかにもたくさんありました。

そのため、ときにはエンジニアの人と法令に対応するための設計変更の会議をしたり、マーケティングの方と広告文言の会議をしたり、経済産業省や総務省の担当官と会議したり様々な人と協力してやっとすべての法対応がすべて無事に完了して、製品を販売できました。

その後、街中で実際にその製品が使用されているのを見て、大きなやりがいを感じました。



・行政書士とほかの士業の人(弁護士や司法書士)って仲良いのですか?


ふふふ。人によります(笑)

でも、弊所は様々な先生と仲良くさせていただいています。

クライアント企業様の社内弁護士の先生から弊所の得意分野について相談を受けたり、仕事で関わることも多いですしね。

仕事が終わった後も、他士業の先生と飲みに行ったりしますよ。




・では最後に、学生におすすめの士業の資格はなんですか?


公認会計士

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