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防衛装備庁の技術シンポジウムを見学しました

  • 大沢
  • 11月15日
  • 読了時間: 3分

行政書士法人メイガス国際法務事務所の大沢です。


弊所は外為法・防衛装備移転三原則に基づく防衛装備品の輸出許可等、装備品に関する許認可を扱っているため、防衛装備庁の技術シンポジウムを見学し、最新の装備品や技術動向について勉強してきました。


防衛装備庁は、行政機関としては防衛生産基盤強化法などを所管し、研究所としては陸・海・空・電子・サイバー・宇宙の防衛装備品の研究開発・試験評価等を行っています。


今年は砲や、砲の部品の輸出入に必要な許認可に関する相談が弊所に複数寄せられたので、特に大砲周りの研究成果を勉強させて頂きました。

本コラムでは特に印象的だった話をご紹介いたします。


防衛関係者にはお馴染みのホテル
防衛関係者にはお馴染みのホテル

①電磁加速システム(レールガン)の印象的だった話


海上自衛隊の試験艦『あすか』で試験中のレールガンの発射試験について担当技官の方からお話を伺いました。

レールガンは火薬を使わずローレンツ力で弾丸を飛ばすのに、なぜ発射時に砲口から白煙が出るのか質問すると、弾丸(弾頭ではなく電機子)の外側の金属部が、ジュール熱で加熱された砲身により、一部溶かされてしまうことによるものとのことでした。

いつの時代の大砲も、撃てば砲身は熱くなり、砲口からは煙を噴き出すことは変わらないのかもなあと思いました。


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レールガンの弾丸



②侵徹現象の印象的だった話


“軽くて強い”装甲材料として高強度セラミックス材料が研究されていますが、セラミック耐弾板に対するAPFSDSのような弾頭の侵徹現象のシミュレーション技術について、詳しいお話をお伺いできました。

印象的だったのは、徹甲弾の弾着点近傍では残留物が閉じ込められ(ロッキング効果)、破壊された耐弾板の強度低下がある程度抑制されるというお話でした。でも、言われてみると確かに、弾着点付近は装甲板が細かく破壊され、軽く小さい破片となるが、弾着点から離れた場所の装甲板は亀裂が入っても破片が比較的大きく、飛んでいくスピードがやや遅くなるため、ロッキング効果もなんとなくわからなくもないような気がしました。


また、現在のシミュレーション技術は侵徹体の後端位置、デブリ飛散についても良好に再現できるということにも驚きました。



現在、弊所は防衛産業の企業様から、海上自衛隊の試験艦『あすか』や防衛装備庁のサテライトなどで収集した防衛装備品の性能データ等の海外移転規制(外為法の許認可が必要となることがあります)についてご相談を受けることが増えておりますので、今回の聴講はいい勉強の機会となりました。


勉強会の後は会場となったホテルのラウンジで職員お茶会
勉強会の後は会場となったホテルのラウンジで職員お茶会

行政書士法人メイガス国際法務事務所

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