長期インターン、はじめました
- 大沢
- 5月6日
- 読了時間: 8分
有難いことに、学生の方から、弊所で勤務したいとご連絡を頂くことが増えてきました。最近では、弊所から500kmほど離れた大学に通う遠方の学生の方から、「どうしてもメイガスで働いてみたいので、毎週夜行バスで出勤したいです」と元気な提案を頂き、その熱意に驚かされたこともあります。
しかし、これまで学生の方が弊所の業務を体験する方法は、臨時職員(一般的なパート・学生バイトとして簡単な庶務を担当する)か、学生非常勤職員(学生のうちから実務をたっぷり経験して、卒業後は弊所に就職する)の2択しかありませんでした。
よって、「卒業後は官僚になりたいけど、学生のうちから庶務じゃなくて安全保障・貿易法務・技術法務の実務を経験してみたいな」という方が、弊所で経験を積める採用区分が存在していませんでした。
そのため、今期から弊所としてはじめて、長期インターンを公募することになりました(これまでも長期インターンを受け入れてはおりましたが、リファーラルのみで、公募はしておりませんでした)。
長期インターンでは、学生であっても正規職員と同様の実務について頂き、卒業後はその経験を活かして高みへと羽ばたいてもらうことを目的としています。
実際、弊所で勤務中に公認会計士試験に合格して、BIG4へと就職していった学生インターンの方もいらっしゃいます。今となってはこちらから相談させてもらい、お知恵を拝借したりと、末永くお世話になっています。

どんな学生がメイガスのインターンに参加・応募しているの?
弊所のインターンは文理問わず、様々な専攻の方から幅広くご応募を頂いております。弊所の実務は文系・理系いずれの知識も広く浅く必要とされるものが多いため、自らがこれまで勉強してこなかった分野についても好奇心をもって取り組んで頂ける方をお待ちしています。
以下にインターン応募者の方の学科・専攻等をグラフでまとめてみました。(2025年4月末時点)
赤が文系、青は理系、紫は文理融合です。文系の応募者の方が多くなってはいますが、法務事務所にしては理系の応募者の割合もかなり高いほうかと思われます。


これらのグラフをみると、法務事務所のインターンだからといってほとんどの方が法学既習者というわけでもないことがわかります。むしろ、院生でも学部生でも法学の方が1番多いわけではありませんね。全体の1割~2割しかいません。そのため、法学未習者の方も尻込みすることなくご応募頂ければと思います。
学部生の場合は経済学科の方が最多ですが、経済学科の方々の志望動機を拝見すると、経済制裁の現場を知りたいという方が多いようでした。
学年別にまとめると以下の通り、学部3年生の方が最多となりました。また、学部生の方が8割、院生の方が2割となっています。

次は、インターン採用選考に進まれた方の在籍校をまとめたグラフです。今回は応募者の方ではなく、実際に採用選考を受験された方に限って集計していますので、受験者の方が1名のみの大学は公表せず、『その他の国内大学』または『その他の海外大学』として合算しています。

上記の通り、特にどこかの大学に偏って応募があるわけではありません(慶応塾生のご応募が多少多い気がしますが、総合政策学部・環境情報学部の方がほとんどなので、SFCらしく弊所のような物珍しい事務所を探されているのかもしれませんね。余談です)。
メイガスはどんなインターン生に来てほしい?
弊所はインターンという制度について、学生からすると教育であり、企業からすると戦力であると考えており、そのどちらかの側面だけでは良くないと考えています。
仮に、企業が学生インターンを戦力としてだけ扱い、学生の成長に繋がるような業務を与えない場合は、普通のアルバイトと変わらないような気がします。
逆に、学生からすると勉強になったとしても、企業としては「この学生に来てもらっても特に助からないなあ」と思っている場合は、アルバイトどころかただの社会科見学(しかも学生側がお金をもらえて、企業は人手を割かれたりと手間だけ増える)となってしまいます。
そのため、弊所はインターン生の方に、できるだけ将来役に立つような経験・知見を得てもらえるような業務をアサインします。例えば、バイオ専攻の学生にはカルタヘナ法や生物兵器禁止法といったバイオテロ対策関係の法務を担当してもらうなど、一人ひとりの経験や興味関心を重視した案件の割り振りを行い、学生にとって弊所のインターン経験が良い教育となるように努力致します。
そして、インターン生の方には、弊所でできるだけ早く戦力となれるよう頑張って頂きたいと考えています。
また、弊所の長期インターン採用選考では学歴・大学名よりも、「①志望動機」と「②早期戦力化の見込み」を重視しています。
①志望動機では、「将来は防衛装備品を開発したいので、防衛装備品の開発・製造・輸出入に関する法務周りの実務を経験したい(理系院生)」等、弊所以外のインターンでは確かに経験できないかもしれないと思わされる内容を書かれている方は、なんとか採用して弊所で経験を積ませてあげられないかと考えてしまいます。
②早期戦力化の見込みは、「既に司法試験・予備試験のどちらも合格しています(文系学部生)」、「将来は貿易関係の仕事につきたいので、現在は通関士試験は予備校の対策講座を受講中で、STC Legal Expertも今年受験予定です。どちらも過去問は合格点以上いきました(文系学部生)」、「先端半導体の研究室に所属していますが、安全保障と半導体の関係に興味をもっています。先端半導体や半導体製造装置の輸出規制を理解するには法律知識と理系知識の両方が必要だと思いますが、理系知識については既にあるので、法律知識を勉強しながら、半導体の輸出規制の実務を経験したいと思っています(理系院生)」等、弊所の仕事と関係が深いと思われるような実績・知見が既にある方は、特に優先して採用させて頂いております。
ただ、現在は特に特筆すべき実績・知見がなくとも、一律に不採用とするものではありません。弊所業務への適正、興味関心、性格等も総合的に考慮して、採用選考を行わせて頂きます。
メイガスの長期インターンに応募するには?
まずは以下のページをご覧頂き、弊所の長期インターン制度や、弊所の業務、リクルート情報等についてご確認下さい。
上記媒体を御覧頂いた上で、改めて弊所の長期インターンに興味を持って頂けた場合は、こちらのページの右下部から、長期インターンの個別説明会をリクエストできます。個別説明会は弊所東京本部にて開催しています。内容は、事務所や業務の説明(1時間程度)、面談(30分~1時間程度)です。
個別説明会を経て、改めて弊所に応募したいと思って頂けた場合は、採用選考を受けたい旨を、個別説明会申込時のフォームから同様にリクエストして下さい。
選考方法は、書類審査・面接・筆記試験・適性検査(ワークサンプルテスト)により選考します。採用選考の結果は、通常1週間以内に通知します。
筆記試験は、必須科目2問と選択科目2問の計4問からなります。合格最低点は非公表ですが、一般的な国家試験等と比べて高くはありません。
必須科目は、弊所職員にとって前提知識となる、安全保障貿易管理に関する出題がなされます。ただ、詳しい内容を暗記する必要はありません(インターネット検索・文献持込が可能です)。知らない内容でも慌てず調査して、適切な根拠を迅速に探すことができれば合格します。
そうはいっても不安だという方は、事前に経済産業省やCISTECの安全保障貿易管理に関するページやガイダンス等を読んで事前に対策されると非常に有効かと思います。
選択科目は「安全保障」、「国際法」、「政治」、「経済」、「原子力」、「化学」、「生命工学」、「航空工学」、「通信工学」、「電子工学」、「海洋工学」の11科目が2問ずつ出題されますので、計22問の中から好みの2問を選んで回答して頂きます。「国際法」の2問を選択しても構いませんし、「国際法」から1問、「安全保障」から1問を選択しても構いません。選択科目も必須科目と同様に検索・持込可です。
受験者がこれまでに学ばれてきた専門知識を弊所業務に"転用"できるかを測るために、各受験者の専攻・興味関心に近い問題を選択できるようにしておりますので、無理に不得意科目に挑戦する必要はありません。理系の方は理系科目から、文系の方は文系科目から選択されることをおすすめします。
過去問は個別説明会にてご覧頂けますので、ご希望の方はお申し付け下さい。
弊所の長期インターンに関してご不明な点があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。