行政書士法人メイガス国際法務事務所の大澤です。本日は士業勉強会とは何か、どういう流れで進んでいくのかを説明致します。
そもそも士業とは、弁護士や税理士など、◯◯士と名乗ることが一般的な国家資格者のことで、私達行政書士も、士業に入ります。
そして、士業は士業同士で交流会を開くことがあります。営業目的での名刺交換を重視している会や、親睦目的での飲み会を重視している会など、大小様々なものが存在するようです。
弊所はそういった交流会に出席することは基本的にありませんが、唯一の例外として渋谷士業勉強会(略称:SISIB)だけは何年も前から参加させて頂いています。こちらは各士業の先生が、ちょうど今研究しているテーマや、タイムリーな法改正情報など、様々な内容を教えて頂けるもので、他ファームのパートナークラスの先生方からお話を直接伺える、大変貴重な機会です。
内容も各界の専門家が話すからこそのものばかりで、弁理士の先生からは、米国商標の使用宣誓書についてのテーマだけで1時間半程も実務的な話を伺えたり、司法書士の先生から登記制度は不動産や会社だけでなく、子牛にもあると驚きのニッチ情報を知れたり、弁護士の先生からは国際契約時の注意点と実務をまさしく弊所との関係が深い内容について詳しく質疑応答に応じて頂けたりと、本当に毎回勉強になっています。
渋谷士業勉強会は原宿の三村雄一税理士事務所の三村先生が主宰されています。上の写真は、「この会議室は壁がホワイトボードになっているんですよ~」と私が言うや否や、躊躇なく試し書きをはじめられた際の三村先生です。一見すると偉い税理士の先生だとわかりにくいかも知れませんが、本当に税理士事務所の所長です。落書きした内容がご自身の事務所のインボイス番号なんですから。そんな落書きのチョイス、税理士以外ありえませんね?
そちらの渋谷士業勉強会において、私が3回目の講師を担当させて頂くことになりました。
とても緊張しますが、あまり構えすぎるのもよくありません。「参加者全員のタイムチャージを合計すると2時間で100万円くらいか…自分の講演にその価値はないな…」などとよくわからない理屈を考えてしまうと、誰も何も話せなくなってしまうからです。
今回はこちらの会議室で開催いたしましたが、参加者が10名を超えていたのでゆとりがなく、椅子がぎゅうぎゅう詰めになってしまいました。
今回の勉強会のテーマは『情報保全の法務』ということで、外資系企業や駐日外国公館の情報収集活動事例、リバースエンジニアリング対策の実例、産業スパイ対策の成功例と失敗例、営業秘密・技術情報漏洩対策の法務と実務等をご説明しました。
詳しい中身については、機微度の高い内容だったのでここで触れることはできないのですが、参加して頂いた先生方の反応は「ためになったけど怖い」「人間不信になりそう」といったご感想が多かったです。ごめんね🥺
でも大丈夫!勉強会の後は懇親会がありますから、私のヘビーな話で重たくなった胃を美味しいお酒で満たして、聞いたすべてを忘れることができます。これで安心。
あとは初対面の先生と名刺交換をしたり、日々のお仕事についての話などをしながら、「今度一緒にこんな仕事やりませんか」とか「こんなお客さん紹介してもいいですか」とか、素敵なお話をしながら料理に舌鼓をうち、終電が気になるほど遅くはならないうちに健全に解散します。
ということで、渋谷士業勉強会の場合の流れは概ね上記のような通りです。
私が何年も参加させて頂きたくなる、そして何年も参加しやすい理由は、勉強会の内容が毎回素晴らしいということや、三村先生が大変親しみやすい方であることなど色々とありますが、些細な点も挙げると、原則平日の18時開始と、土日や平日昼間より比較的参加しやすい開始日時であること、WebでのLive配信もあることや、皆様お仕事に困っていない(むしろ忙し過ぎて多少落ち着いて欲しいとまで思っているのでは?)からこそ、営業合戦のような様相を全く呈さないことなども挙げられます。
もちろん、自分が講師をお引き受けする際は大変気合をいれる必要がありますが、某弁護士の先生から感想として、「2年前の大澤先生の回の人権侵害貨物と経済安全保障の話が目からウロコですごい良かったから、今回の話も絶対聞きたかった。参加募集が開始されてすぐに申し込んだ」と仰って頂けて、準備のために何日も頑張った努力がすべて報われました。
ということで、士業勉強会というものがどういうものか、一端でも伝われば幸いです。
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